行く前にこれを聴いておけばよかった・・・
ジャン「行くなら泊まりで自走か、バスか…」
そんな、探り探りの目的地
本当に行くんかな?と、思って数ヶ月
ジャン「もうこれは日程を決めてしまおう」
いつになく強気
日程を決めてたときは、まだ日にちあるから余裕だなと思っていたら、もう1週間前
やべぇ
取り急ぎホイールをカスタム(乗ってないんかい
あ、そうだ
目的地は泣く子も黙って失禁したオムツで重量増する
あざみライン
日本屈指のヒルクライムコース
プロは30分台で登り切るとか正気かよ
安全面を考えて軽量化をすることもうやめたんですけど
これはちょっとやらないとムリかもしれない
タイヤは下りが強いのでpro4コンプ
よし、チューブをはめるか…
あれ?
これ、すげぇやりにくいぞ
はい、まず1本目はタイヤの最後のはめ込みで噛んでしまい使用不可
2本目は中で捻れて炸裂
一瞬で2本飛んだ
ここで他に軽量チューブはないかと探すと、ブチルと何かの混合のパナのアールエアーとブリジストンのテクステンザ
とりあえず予備を含めて2種類購入(23Cまでの67g、25Cまでの52g)
軽量チューブは持ち運びのスペアにしても軽くなりますからね
あと、軽量ブチルは幅が狭いから交換しやすい
ラテックスはタイヤより幅が広いんじゃないかというくらいの地獄
ソーヨーはとくに薄くてペラペラだからミシュランのラテックスとは別物だった
というわけで
自分はエクステンザチューブにpro4コンプで230g
ジャンさんはソーヨーラテックスを上手く(2時間かかったと)はめたらしいので、それにエクステンザタイヤで190gくらい
自分「反省会いつにするか?」
ジャン「まてまて、まだ始まってもないだろ!」
一通り準備ができて、
車にて麓の須走の道の駅へ向かいます
車内で
ジャン「もし富士山が不自然に膨らんでたりしたらやめよう。クラックとかさおれの23Cだったらスポッてなるんじゃないの?あ、2人とも23Cか」
自分「土石流って熱いお湯なの?80mmにすれば逃げれんじゃない?」
ジャン「ばかか、200度とか時速800kmとかだぞ」
自分「じゃあ、熱さでグリス柔らかくなって速くなるな」
ジャン「気づいたら身体半分無くなってるわ」
まぁ、談笑はここまで
須走道の駅で車体を組み立ててあざみライン入り口へ向かいます(もちろん2人揃って色々買い物しましたよ!ありがとうございました!!思っていた以上に商品が豊富で楽しかった)
いやだなーいやだなーなんかでそうだなぁー
怪奇話のごとく最初からイヤな角度
しかも酸素薄いし進まない
まぁ、なんでこんな進まないんだと思ってたら、帰りにわかったんですけどずっと12%とかだったんですね
平均10%ってなんだよ
自分は毎回の職場の健康診断で貧血傾向なので鉄のサプリを投入
意味なかったですね
いや、あったのかな?
もうつらすぎて何もわからなかったですね
早速ジャンさんに先に行ってもらい、2人は個人個人のペースで
とにかく、つらい
最初の6kmはまだ余裕があるとか言ってるけど、最低9%が6kmですからね
途中なぜかケイデンスを上げられるところがあって、ここを2人であざみラインの光脈と呼ぶことにした
帰りに一瞬リニアになるところもあるんですけど、そこもきっと光脈だな
しっかし、本当に同じような切り替えしが続くんですよ
路面が綺麗だったのでまだ最初は良かった
あの鳥の石碑みたいなところからグンッとあがった気がする
下りのときに撮影
登りで写真なんて撮ってられない
雰囲気は箱根?
で
ここからが本番
6km越えたとこに現れた旧馬返し
目の前は車幅が急に細くなった林道ストレートの壁だった
角度は今までの比ではない
未経験の角度
加速すらできてない状態でこれか
絶望
正直、先に行ったジャンさんは落車してると思ったもん
つか、ここで後ろからバスが来るとかもう正気じゃなかった
路面も断然悪くなり、路肩は蒲鉾のように斜めに落ち込んでる
フラッとしたら終了
何を考えていたかって?
そりゃ、引き返すか足を着くかですよ
でも、ジャンさんと目標を立ててたんです
1、足を着かない
2、完走する
とりあえず足を着かないで完走したい!
これしか考えてなかった
でも、とあることで考えがブレた
あのね
フロントがフワッと浮いたんだよ!!!!!
鳥肌だよ鳥肌!!!
ブログでフロントが浮きましたとか書いてあるの見て
またまたぁー!大げさスギィー!!
とか、2人で言ってたらマジだった
ジャンさんもフロント浮いたらしいし、帰りにフロントブレーキ握ったらジャックナイフすんじゃん!とか寒気した
すぐにフロントに御堂筋みたいに乗りかかって体重かけたわ
そのときに、ダンシングをしないといけないと思ってやったら、ステムが撓った!!
原付だとパワーがないから通行は止めておきましょうという所に人力の自転車
斜度のインフレ?
もう角度よくわかなくなってきて、後半は10%が助けられたような感覚
切り替えしのインコースの角度のやばさ
申し訳なくアウトコースに入っていると、上の方からエンジン音
自分「やべー、対向車きた…ここでインコースかよ…」
踏み込まないと確実に落車決定
ジャンさんもダンシングしたらしいけど、タイヤが四角なのかってゆーくらい惰性は皆無、踏み込んだときにパタンと進むだけ、すぐに速度0になる
階段登ってんのかってゆー
くそー、惰性で少しは進んでないと登りは辛いのに
切り替えしを曲がると、少し先にジャンさん
何やら背中のポケットではなく、リアを触っている
後で聞いたら自分と同じように、リアのブレーキシューがリムに擦れてしまう現象が起きたと
自分も同じ現象が起きてて、リアはハブが緩んだのと、フロントはルーティングのせいだった
DTのスキュワーもっと締め込めばよかったとジャンさんは後悔してた
お互いブレーキクイックを上げて登っていたんですね
本当に1回リムにシューが当たるだけでものすごい神経を使うのと、減速することへの絶望
エグザリットだから余計に音が鳴ってわかるし、速度も落ちる
それだけジグザグしないと登れたもんじゃなかった
1番辛かったのは補給すら出来やしないこと
補給をするときに少しでもバランス崩したら落車
補給orDIE
登ってても死にそうなんですけどね
変わらないか
しんでた
もうしんでしまった
メチャクチャなフォームでがむしゃらに登っても、諦めたい気持ちが襲ってくる
そんなときにガードレールがタイミング良くやってくる
あのガードレールは敗北を招くために作られた魔の板です
もちろん捕まりませんよ
ジャンさんが切り替えしで姿が消えて、右上にいるんだなってゆーのが
カチャカチャカチャカチャ……カチャカチャカチャ!!!って、ギア変えてからすごい速度で元のギアに戻してる音で居場所がわかった
この焦りのギアチェンジ音で一人笑ってしまった
とにかく後半7km
終わりが見えない壁の連続
キノコ狩り帰りの軽自動車に「ぎゃははははー!!」って笑われるわそりゃ
全長12km
なんてゆーか、ヤビツ3本に和田4本くらいのつらさ?もっとかな
比較対象がなさすぎ
水分も全て無くなってしまい、チョコバーの水分の持ってかれる感が地獄増強
残り2.4kmは意地と気力だけでやり切った
五合目到着(急に)
登りきったことへの達成感は今までで1番・・・あったの!!??
落車もなく怪我もなかった安心感が1番だった
五合目の菊屋の優しいおばあちゃんのしいたけ茶がまた美味い!
おばあちゃん「疲れたよね」
神様か
2人揃って声出たわ
普段は休みの日だと1日に20人くらい登ってくるらしい
1億分の20の変態か
みんなマイカー規制でバスとタクシーしか入れないシーズンだともっと多いとか
車はストレスだったなぁー
食事をしてから、「また来ます!」と言うのを躊躇ったの始めてだわ
食堂のおばちゃんが「ヒルクライム?ってゆーので自転車で来る人多いんですよね」
あ、はい
麓と気温は10度は違うとおばあちゃん言ってたけど、本当だった
写真をお孫さんに撮ってもらったら、「じゃあ、弱虫ペダルと同じアングルにしましょう!あの23巻のやつ!!持ってますんで見ますか!?」
良い人すぎるだろ
おみあげを買って下山
そうだ
今回最大22%の角度が来ると聞いたので、高さ的に前輪が15cm〜20cmの台に乗った状態でちょっとやりすぎかな?と思うくらいにサドルの角度を前傾にして合わせたんですけど、見事に水平になりました
自転車で階段登る感覚
リアしか握れずに指が痛いので、下りのはずなのにめちゃくちゃ遅かった
途中何回も降りたし
少しでもブレーキ離すと一瞬で時速20kmは超えて加速する
スバルラインと比べると見晴らしもよくないし、角度もきついから観光客は来ないだろうなこれは
キノコハンターしかいなかったし
途中でF8さんに抜かれたけど、入り口付近で減速してた
カーボンリム爆発したのかな?
自分らは怪我もなく、大きなトラブルもなく
あざみラインというだけあって、路肩にあざみが咲いていた
登りの軽量化が正義だと実感できるヒルクライム
ボトルの中身が少なくなっていくだけで全く負荷が別物
ボトルケージを一つにしたりとかね
必要なところはしっかりとした物にしないと下りで頼ることができなくなる
持ち物含めてトータルで考えないと足着いてたかも
ジャン「チューブが重いやつだったらだめだった、それだけギリギリだった」
ジャンさんが、夢が一つ叶ったありがとう!と言っていたけど
あの人の夢って地獄に片足突っ込むことなのかな
こちらこそありがとサンクス!!!
次はヒルクライムが禁止されるかもしれないという、乗鞍へ行きましょう
伝説になる前に
ジャンさん見送ったときに流れたファーサイド
わかってるな!!!!